株式会社ジークス代表 渡辺が綴るブログ「なべこら」nabecol

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iBeaconで屋内位置情報捕捉実験

iBeaconを使って位置情報を測位する実験をしつこくやっております。ノンIT企業のT社さんと一緒に、その駐車場を使わせて頂いて、50台ビーコンを配置してテストを繰り返してきました。まだまだ、改善する点はありますが、人が歩くのをあたかもトレースするように、スマホで自分の位置が確認出来るようになりました。ただし、iBeaconの仕様上どうしても、2秒程度のディレイが発生します。歩くスピードを考えるとこのディレイはかなり大きな誤差となります。また、そもそも電波が安定していないため、誤差が強く出る時があります。

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黒い点が、移動する。面白いです。


結果として、現在2〜3メートルレベルの誤差まで詰めることが出来るところまで来ております。これ以上の正確さは、ちょっと難しい気がしますね。それよりも、ディレイを修正する方法が無いかを検討しておりまして、人が動く方向を予測して実データより数秒先をプロットするなど、少々正確性を犠牲にしても、使っているユーザにストレスを感じさせない方式をテスト中です。ビーコンに向かって進む時とビーコンからは慣れる時では、電波の変化に違いがあるため、どの方向に進んでいるのかがわかります。加速度センサーとコンパスでなんとかならないかも検討しましたが、これはその仕様上厳しいことがわかってます。
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黒いボックスがビーコンです


駐車場を使わせてもらっているT社さんには、ビーコンを使った問題解決の沢山のアイデアがありまして、今後面白いアプリケーションが開発出来そうです。屋内測位のアプリケーションはいろいろと使い道がありそうで、今後がますます楽しみになってきました。それほど正確さを求められない仕様でディレイにも寛容な用途が間違いなくあるようです。9月中には、この実験の全貌をオープンに出来ると思います。ご期待ください。
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ビーコンの大まかな配置計画


 

大いなる沈黙へ

大いなる沈黙へ。これ映画のタイトルです。先日お盆休みの時に、神保町の岩波ホールで見てきました。この映画、音楽もナレーションも無いんですよ。ただひたすら修道院での生活風景を撮り続けるのです。3時間もあるんです。場所は、フランスのグランド・シャルトルーズ修道院。監督が一人で6ヶ月間も修道僧と同じ生活をして、撮影を敢行します。
スクリーンショット 2014-08-18 16.13.07俗世間を捨て、ひたすら祈り続ける姿は、考えさせるものがあります。特に、日頃からひたすらお金儲けという経済活動をしている身から見ると、まるで正反対の生活をしている彼らの生き方は、憧れでもあり不思議でもあり、しかも、カソリック教会の修道院ということもあり、仏教徒の日本人から見ると新鮮で興味深いことが沢山あります。宗教とは、どの宗教でも必ず決まったフレーズを皆で一斉に唱え続けるものですが、その音声とか響きが教会の中にこだまするのは、幻想的ですらあります。ただ、映画は全体的に幻想的で興味深いんだけど、静かすぎるせいか、あるいはストーリーがほとんど無いせいか、映画の音声とは別に、ふと誰かの寝息が耳に入ってくることがありました。私も3時間のうち、どれだけかは映画とは別の夢の世界に入ってしまいました。この映画の特徴として、再び戻ってきても特にストーリを見失うということも無く、どこかのシーンを見落として後悔したということも無いので、安心していってしまえるんですね。
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映画の中では、修道僧は神に近づくために、房でひたすら研究と祈りを繰り返します。聖書のフレーズがいくつか出てきまして、難解で理解しづらいものもあります。そもそも三位一体って何だったかな?神様と救世主イエスキリストと何かが神なんだよな〜とかのレベルの日本人には少々理解が困難かもしれませんね。画面に出ているキャプションは、フランス語とドイツ語に、日本の訳が出てきます。画面いっぱいがキャプションで埋め尽くされます。
いずれにせよ、主題は生きて行く為に目的を見失った現代人への批判だそうなので、難しく考えるよりは、修道僧みたいに神に自分の身を捧げるそういう生き方もあるのかと、謙虚にシンプルに自分の行き方を見直してみるということでしょうか。映画のタイトルになっている大いなる沈黙へとは、ある意味、饒舌に欲望をかき立てる現代社会の中で、浅薄な思考の中に埋もれて生きる我々のノイジーな生活環境を、一度じっくりと考え直した方がいいんじゃないかというメッセージなんだろうなと感じました。もっと言うと、たった3時間ぐらい静かに落ち着いて見られないの?と、この映画の監督が我々を試しているのかもしれませんね。
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フィリピンでの開発チーム構築

これまで、なべこらでも紹介してきましたが、弊社は、現在フィリピンにて開発チームを構築中です。すでに、フィリピンに2年以上滞在しているT君を中心に、現地のコンサルタントと共に、フィリピン人の採用から始めて、日本の仕事の仕方、考え方、規律などを教えながら、彼らの考え方を我々も学びつつ、少しずつ体制を作りつつあります。

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ジークスの開発スタイルを伝授中


マニラのオルティガスという地域に、事務所の一部を借りまして、既に数名体制で開発業務を行っております。マニラでは日本企業が進出するのはマカティと決まっておりますが、ほとんど日本人のいないオルティガスを拠点としています。何と言ってもマカティは治安が良いのですが、あえてオルティガスという日本人がいない地域にいることによって、T君の英語力が飛躍的に伸びました(特にそれを目的にオルティガスを選んだ訳じゃないけど。治安もまあまあみたいです)。
すでにオルティガスで業務を始めてから半年以上経ちましたが、未だに現地の習慣に慣れない事も多く、勤勉で真面目な日本人との違いに、びっくりすることや不思議だなあ思うことしきりです。グローバル化って結局は多様性を受け入れることが出来る許容力だと実感できます。例えば、マニラは交通渋滞が激しいため、遅刻する事がしょっちゅうありまして、つい最近のことですが、週1で日本側と行っているレギュラーミーティングに現地スタッフが一人も参加できないなんていうことがありました。日本だとあり得んだろうと思いますが、ここで怒ってはダメなんですよね。現地には現地の事情ってのがありますから。ただ、ここで更に許容力を要求されるのは、大胆に遅れてきた割には、終業時間になると時間通りに帰るという、この時ばかりのパンクチュアリティに対してです。おいおい、今日のタスクはちゃんとやってるかいな?家族と共に過ごす時間が人生の中で最も大切だとされているこの国では、当然のことなんですね〜。逆にこのあたりは、企業戦士が多い(ひょっとしてもういない?)日本の男性がもう少し学ばなければならないのかもしれません。
とか、入社意思を固めていてサインまでしたのに、前の会社から給料引き上げのオファーがあったので、やっぱりやめときますなんて。あららら、まず先に交渉しておいて欲しいなあ。在籍している会社に辞めるって伝えたら、研修に払った金を返せって言われたので、やっぱり転職できませんとか。そんなこと日本ではあり得んでしょー。というように、楽しい発見が沢山あります。ちなみにですが、フィリピンはLaberLawが日本より厳しいと言われているため、ややこしい話がまあまああります。
英語でコミュニケーションさえ出来れば、開発リソースは無限にあると考えられます。(ただし、Web系の開発者は人気があるらしく、給与水準は上がってきているようです)。日本との開発スタイルの違いとか、英語でのコミュニケーションの難しさなどはありますが、そもそも根が明るい彼らとの仕事は楽しいものです。この組織が将来的には、海外進出のきっかけになることを期待しつつ、様々な問題との格闘が日々続いています。英語との格闘もですが。。。。