まだ、真っ暗な夜空の中、午前3時過ぎに車で茅ヶ崎に向かう。さすがにこの時間に起きたことはほとんどありません。気軽に考えていた釣りでしたが、まさかこんなに朝早くから行かなければならないとは。秋空が晴れ渡る、気持ち良い快晴の下、海釣りを楽しもう!ということで、気軽に参加オッケーといってしまったのは、まだ本格的な夏を迎える前でした。ずいぶん先のことに、人は危機感を持つことはしません。
そして、近づいてくると少しずついろいろな情報が入ってきます。あれ?そんなに面倒なの?え?防寒着もいるの?は?しかけも事前に用意しないとダメなの?なに?朝5時集合、遅刻厳禁?などなど、なんだかたいへんだな~。
そして、なんとか集合時間ギリギリに間に合って、受付して釣竿借りたりして、いよいよ乗船です。受付も大勢の人がせまい店内にひしめき合って、スタッフのなかなかの塩対応にいやな予感がよぎる。なんだか専門用語もいくつかありましたが、それがなんなのか聞く勇気もなく、何を借りたのかさえよくわからなかったけども、どうも準備ができたみたいなので、さあ出港だ〜!
魚群を探し回る漁船が暴走します。風が強い。波が高い。漁船が波を叩きつける衝撃で飛び散るしぶきが風で吹き上がり、全身びっしょり。さ、寒い。思うに、荒くれどもの元漁師が操舵しているので、我々一般客の状態など一切顧みず、容赦無く暴走しているんだろうな。確かに快晴の秋晴れでしたが、船の上は、寒風吹きすさぶ日本海を走っているかのようでした。もうちょっと、レジャー気分で行けるものと、甘く考えていました。
そして、運良く当たりがきても、当たりがきたら教えてくださいね~って、最初は優しく言っていたスタッフの人も、言葉遣いが豹変して、”なにやってるの?はやくあげなさいよ。そこで横に引くの。横に引くんだって、横、よこ、よ~こ。横って日本語わかってんの?”みたいな感じで、釣り棹の扱いになれていない素人が罵倒されます。レジャー気分で来たらダメなんですね~。これはもう生活をかけた漁なんですか。
2時間かけて魚群を発見し、大勢の船がエンジンを止めて漂っている中、釣竿をあげたり、おろしたりを繰り返します。スタッフのおじさんの指示どおり、20メートルとか30メートルとかの長さで釣り糸を垂らします。”はい20ね、来てるよ、来てるよ~。きてるはずなんだけどな~。はい、あげて~”みたいな感じで、少しずつ場所を変えて、魚群をおいかけます。
当たりがくるのはすごく早いんですね。糸を垂らしたら、すぐに当たりが来る。しばらく来ないと、もう来ないみたいです。スタッフのおじさん曰く1分から1分半ぐらいであげちゃって、餌を確認して、また投げるみたいな感じで繰り返してくださいね~とのこと。平時は優しいおじさんなんだけどなあ。
私も一匹、カツオがつれました。どえらい元気がよい奴で、引き上げたら、船の上でビンビン暴れまわってて手のつけようがなかったんですが、なぜか突然こと切れました。針をとって、自分が釣ったという目印のタグを魚につけて、ボックスに入れます。ズボンが血まみれになりました。そして、魚くさいわ~!
恐れていた船酔いもなく、ようやく釣りのコツがわかってきたかなと余裕が出て、たくさん残っている餌をばらまいて、もう1匹ぐらい釣りたいなと頑張っているうちに、午後1時になって、終了。
船がバラバラになるんじゃないかと思うぐらいのスピードで爆走して港に戻る。振り落とされないように船にへばりついてました。操舵している元漁師は、元○走族に違いない。
陸に上がって、みんなで記念撮影。釣果は、平均一人一匹でした。一尾っていう言い方が正しいのかな。二匹釣ったメンバーもいましたが、唯一マグロを釣ったK野くんが優勝!
少しネガティブが表現が多かった今回のなべこらですが、本当に楽しかったですよ!もう少し気合いを入れて、レジャー気分を抜いて、次回は漁師になったぐらいの気合で挑戦したいと思います!